simulation.4

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素早く2人は出て行くけど、ちょっと待て。 せめて自分達の分は払って行けよ。 気づいた時にはもういなくて、明日倉松に請求しよう。 オゴる義理はないし。 迷惑しかかけられてないしな。 「あれ?弓愛達どうしました?」 「服買いに行ったよ」 「そうなんですか」 というか、休憩終わるの早くね? 10分くらいしか経ってないと思うけど。 「あ、ホントの休憩はまだです、前倒しで10分もらいました」 俺が不思議そうな顔をしていたことに気づいたんだろう。 わざわざ説明してくれた。 あれのために休憩前倒しとか、よほどイヤだったんだろうな。 「…あの2人、ちゃんと服選べるんですかね」 「そこは期待しない方がいいんじゃないかな」 「しないでおきます。真殿さんはどうしますか?こっちで用意もできますけど」 あの2人が完全にいない時、天見さんは案外穏やかなんだな。 この間は見え隠れしてたからイラついてたのかも。 「買わなくてもスーツで大丈夫ですけど」 「あー、天見さんに任せようかな。スーツもいろいろありすぎてわからないし」 「いいですよ」 快く引き受けてくれる天見さんは笑顔だ。 初めて見たかも。 「では早目に連絡しますね」 うん、でもなんかいろいろ心配だな。 ホント、いろいろと…
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