simulation.6

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あのパーティから1週間経った。 今日は倉松達には内緒のデートの日だけど。 今、俺の目の前でミックスジュースを前に深刻な表情をしているこいつをどうにかしないことには、このあとのデートに行けるか微妙になってきているわけで。 なぜ、今日なのか。 昨日でもよかっただろうに。 「あのさ、俺このあと予定があるんだよ、用件があるなら早く話せ倉松」 急に呼び出すから元々あった予定もズラすことになったし、この分じゃ天見さんとの約束に間に合うかどうか。 彼女が何時上がりなのか聞いてないけど。 「……先週のパーティの記憶がアヤフヤなんです、何してたか教えてください」 「今さら聞くか?」 そもそも覚えてねぇよ。 一緒にいた時間なんてほぼなかっただろうが。 「弓愛ちゃんと一緒にずっと食べて飲んでた。そのあと社長見つけて逃げるように帰ったよ」 記憶なくすほど飲んでたかは疑問だけど。 まず、あの場所で記憶がなくなるまで飲むのは難しいことだろう。 「……弓愛と帰りました?」 「何?弓愛ちゃんと何かあったとか?」 そう聞き返せば、おもしろいくらいに肩をビクッと震わせて。 聞かなくてもわかる、何かがあったんだと。
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