simulation.6

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いろいろと聞いてみたい気もするけど、ホンキで予定の時間が押してきてる。 「そういうことは俺に聞く前に弓愛ちゃんに聞け」 「そうなんですけど……」 ぅわ、モジモジしだした。 だけど、かまってられない。 「悪い、これ以上時間取れないから出るな」 気になる態度を取っているけれど、それを男がやるのは気持ち悪いだけだ。 ヒトに恋愛させようとしてたけど、今まさに倉松がその状況っぽい。 めっちゃ気になる。 ホント、昨日だったら話聞けたのに。 頭を抱えて悩みだした倉松をほっぽって店を出た。 何時に終わるのか聞いとけばよかった、こんなことになるなら。 「あー、昼飯食べる時間もない」 時計を見て舌打ちをする。 天見さんのとこで食べようかな。 そうしよう。 さっさとこの用事を済ませて、何か食べながら待つのも悪くない。 あ、でも連絡してって言ったのに、急に行ったら驚くかな。 そんなことを考えていると時間が経つのは早いもので、気がつけば目の前に今日の用事の相手が微妙な顔でそこにいて。 「あー、悪い、このあと予定入ったから手短に頼む」 そう言えば怪訝な表情になるけれど、倉松と違ってホントに手短に終わらせてくれた。
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