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いろいろと聞いてみたい気もするけど、ホンキで予定の時間が押してきてる。
「そういうことは俺に聞く前に弓愛ちゃんに聞け」
「そうなんですけど……」
ぅわ、モジモジしだした。
だけど、かまってられない。
「悪い、これ以上時間取れないから出るな」
気になる態度を取っているけれど、それを男がやるのは気持ち悪いだけだ。
ヒトに恋愛させようとしてたけど、今まさに倉松がその状況っぽい。
めっちゃ気になる。
ホント、昨日だったら話聞けたのに。
頭を抱えて悩みだした倉松をほっぽって店を出た。
何時に終わるのか聞いとけばよかった、こんなことになるなら。
「あー、昼飯食べる時間もない」
時計を見て舌打ちをする。
天見さんのとこで食べようかな。
そうしよう。
さっさとこの用事を済ませて、何か食べながら待つのも悪くない。
あ、でも連絡してって言ったのに、急に行ったら驚くかな。
そんなことを考えていると時間が経つのは早いもので、気がつけば目の前に今日の用事の相手が微妙な顔でそこにいて。
「あー、悪い、このあと予定入ったから手短に頼む」
そう言えば怪訝な表情になるけれど、倉松と違ってホントに手短に終わらせてくれた。
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