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そして、その用事が終わったのは2時間後。
いつもなら夕方くらいまでやることなんだけど、今日は仕方ないということで。
「いらっしゃ、い…ませ?」
その足で天見さんの働くカフェに来れば、キョトンとした表情。
ホント、倉松達が絡んでなければ、恋愛対象になっただろうに。
初めは口調は悪いし、性格も合わないと思ったけど。
そこがおもしろいところだって思うと、なんだかかわいく見えて。
だからと言ってやっぱり出会い方があんなんだったから、恋愛対象にはならないけど。
「昼飯食べる時間なくてさ、仕事終わるの待ちながら食べようかと思ったんだけどダメだった?」
「大丈夫ですよ、お昼のピークも落ちついたのでおスキな席にどうぞ」
「ありがとう」
店内を見回せば半分くらいの席が空いていて、おスキな席にと言われても迷うところ。
奥の窓際が空いてるからそこにするか。
こういうカフェに来ることは全くないから、いろいろと戸惑う。
いつも入るなら大衆食堂だし。
「あと30分ほどで上がりです、ゆっくりできないかもしれませんけどゆっくりしてくださいね」
水を持って来て注文を取ったあとそう言われた。
イヤ、ホント、ムリヤリ切り上げてよかったよ。
もしかしたら天見さんを待たせることになっていたかもしれない。
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