simulation.6

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そして、その用事が終わったのは2時間後。 いつもなら夕方くらいまでやることなんだけど、今日は仕方ないということで。 「いらっしゃ、い…ませ?」 その足で天見さんの働くカフェに来れば、キョトンとした表情。 ホント、倉松達が絡んでなければ、恋愛対象になっただろうに。 初めは口調は悪いし、性格も合わないと思ったけど。 そこがおもしろいところだって思うと、なんだかかわいく見えて。 だからと言ってやっぱり出会い方があんなんだったから、恋愛対象にはならないけど。 「昼飯食べる時間なくてさ、仕事終わるの待ちながら食べようかと思ったんだけどダメだった?」 「大丈夫ですよ、お昼のピークも落ちついたのでおスキな席にどうぞ」 「ありがとう」 店内を見回せば半分くらいの席が空いていて、おスキな席にと言われても迷うところ。 奥の窓際が空いてるからそこにするか。 こういうカフェに来ることは全くないから、いろいろと戸惑う。 いつも入るなら大衆食堂だし。 「あと30分ほどで上がりです、ゆっくりできないかもしれませんけどゆっくりしてくださいね」 水を持って来て注文を取ったあとそう言われた。 イヤ、ホント、ムリヤリ切り上げてよかったよ。 もしかしたら天見さんを待たせることになっていたかもしれない。
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