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幼なじみということもあって、トントン拍子に話は進んだんだろう。
「…アイツらから解放されたところで、俺達も結婚しませんか?」
そう、結婚……
「……はぁ?」
「うん、その反応は予想の範囲内だよ」
え?
待って、真殿さん何言ってるの?
あたし達別につきあったりとかしてない。
「ちょっと場所変えよう」
言って、混乱するあたしの手を引っ張り歩き出す。
実は公園で話を聞いてた。
どこか店に入ろうかと思ったけど、あの2人が騒がないわけないと思って。
まぁ実際は、騒ぐ前に軽やかな足取りでどこか行ったけど。
「あの、どこへ?」
「ん?ゆっくり話ができるところ、かな」
質問の答えになってないことはわかっているんだろう真殿さんは、とっても楽しそうにあたしを引っ張って行く。
確かに公園でさっきの話を続けても、ちゃんと話はできないだろうけどさ。
だからって、行き先は言ってほしい。
なぜ内緒にされるのか。
「ここだよ」
「真殿さんの、家ですか」
そんな気はしてたから驚きはしない。
けど……
「ここって、確か賃貸じゃないですよね?」
「よく知ってるね」
そりゃ、できた時かなり話題になってたもん。
地元にいながら知らないなんておかしいよ。
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