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「逃げられない運命なんですよ、覚悟しましょう」
やっぱりこうなるんだなって、ホントは心のどこかで思ってた。
自分達が結婚するからって、引き下がるとは思えなかったし。
「ねぇ、それより模擬挙式は?」
勝手にソファーに座ってる2人に聞けば、にぃっこりとムカつく笑顔。
「ウソに決まってるじゃない、物陰に隠れてコッソリ2人を見てたのよ」
……コイツら……
「初めから説明してくれるかしら?」
「そうね、まずあたしと理人はつきあってもう5年ってとこかしらね」
…おい、そもそも初めから仕組んでたのかよ。
信じらんない、気づかなかったなんて。
「このタイミングで結婚するつもりはなかったんだけど、妊娠したのはホントだししちゃおっかってなったの」
「かっる、軽すぎる」
「まぁそれはいいとして、桜花に誰か紹介しようと思ったんだけど、普通に言ったところで拒否られるだろうし」
まんまとノセられたのか。
弓愛が言ってることはどれがホンキでどれがウソなのかわかんない。
だからいつもまともに聞いてなかった。
それが仇になった、と。
「なので、理人を巻き込んで恋愛を知らないから教えろっていうストーリーを考えてみた」
「センパイ、結構楽しかったです」
「腐女子とゲーオタはやめたの」
「もちろん、それは健在よ」
イヤ、健在の使い方間違ってない?
つっこむのもバカらしい。
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