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宮の目的はただ一つ。
王の血を繋ぐこと。
王の血筋の王子九人成せば、落華宮は解散となる。
王子を成した九人の女人は妃に。姫を成した女人は別宮へ。子を成せなかった女人は……九人の妃の侍女へと下る。
そう、それは身分に関係なくのこと。貴族の娘であっても庶民の娘の元へと下る。落華宮は残酷な宮であった。
故に覚悟が必要なのだ。
誰だってその宮には入れる。しかし、妃になる夢はその身分に関係なく平等であり、残酷なものであった。華の立場となるか、落ちる立場となるか……
そして、宮は目的を達成すると九華宮と名が変わり、王子を育てる場となる。別宮は華咲宮となり、他国との外交の場となる。姫との婚儀を望む他国から、この宮にあらゆる物が届くのだ。届くのは物だけでなく、思惑も。
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