『 美沙の災難 』

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親指をペロッと舐めて その親指を機体から出す圭一郎は 「小湊さん!」 ふいに 美沙を呼んだ。 「なっなに?!」 「ボクらと体をロープで結んでいた方がよくない? じゃないとーー」 「…じゃないと?!」 「ーー二度と会えなくなる…かも?」 意味深なその言い方に 「に、二度と会えなくなる?! あ、会えなくなるってなに?!」 「おい、ねーちゃん。あんたも早くつけろ」 さっき機体の自慢をしていた自衛隊員が 親切に美沙の背中にパラシュートを背負わせている。
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