『 落ちた美沙 』

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「じゃあ、実際に落ちたのはわたしだけ…だったの?」 「うん。小湊さんだけ」 「なんか…」 美沙は口を尖らせた。「…納得いかない…だいたいドア開けて、大真面目に『 パラシュートで飛び降りろ 』って計画はどうなったんですか?」 それには 「あれは冗談だ」 黄道がさらっと答える。 「え? 冗談…?」 依然 意味のわからないような美沙。 「あのな。小湊。言っておくが…訓練を体験していない、君らのような一般人が、自分でパラシュートを装着して飛び降りることは可能か? 答えは不可能だ」 「…ってことは…?」 美沙は 拓真たちを見上げる。
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