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長い夕日が沈む頃ーー
蹴ったボールが門の下の隙間を通って
庭の中に転がっていった。
ひとりの少年が、それを取りに行こうとして
塀をよじ登ろうとしていたが
「やめたほうがいいよ…! ここには魔物が棲んでるって言われているんだ。生きて戻ってこれないかも知れないよ」
仲間のひとりが彼を引き止め
塀にかけていた手が離れる。
「ボールなんか、また買えばいいよ!」
そのまま
少年たちは走って行った。
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