序章

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 二千年後、20XX年。数々の大戦が終結し、世の中を平和な世界にしようと国々が呼びかけ、世界は全て『世界連合国』というひとつの国に統一され、今まであった国は『支部』という形に変換された。  支部はいわゆる県や州と同じような扱いをされるようになり、支部の間はパスポートなしでも行き来できるようになり、各支部間での貿易も以前より行いやすくなったため、経済力も全体的に底上げされていき、これまであった経済格差もあまりみられなくなっていった。  だが、世界連合国が誕生したことで、その国に束縛された人々がいた。表向きはとてつもない勢いで発展していったが、裏では己が生きるために、誰かを守りたいために、人を殺し、自分を殺し続けた人々がいたことは、知られることはなかった。
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