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これは、平凡な家庭に生まれた女の子の話。
女の子の名前は、かりん。いつも笑顔が絶えない、優しい八歳の子どもです。
「かりん、朝ごはんができたわよ」
「はーい」
毎朝お母さんの呼び声で、かりんは部屋から出ます。もう一人で寝れるし、着替えや髪だって結べます。
お気に入りの花柄のワンピースをきれいに伸ばしながら椅子に座ります。並べられたお皿を見て、思わず「うっ」と声を漏らしました。
「お母さん、ピーマン......」
「残したらダメよ」
「え~......」
今日の朝ごはんは、食パンと目玉焼き、そして端の方に寄せられたピーマンです。
かりんは、ピーマンが大嫌いなのです。
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