4夜

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午前0時。 私はいつものように、そのあったかいベッドの中に潜り込んで、康の寝顔を見つめていた。 なんかまだ信じられないけど、私、今日、康とキスしたんだ。 目隠しされたまましたキスを思い出して、カァッと頬が熱くなっていく。 康は私とのキス、どう思ったんだろう? 優しいから泣いている私をほおっておけなかったんだろうけど。 康は、初めてのキスじゃなかったのかな? 今まで誰かと付き合ってた様子はないし、初めてだったかも。 もしそうなら、 「ごめんね。康……」 今更、罪悪感抱いても遅いよね。 私はいつも寝る前にその唇を奪っているんだから。 いつものように、唇をその唇に近付ける。 でも今日は、唇が震えだした。 無理……かも。 頭を枕の上に落として顔を両手で覆う。 いつもしている軽く、かするだけのキス。 でも今日は、屋上のキスを思い出してしまってできなかった。 ねぇ康、私も、誰かにキスをされるのは初めてだったんだよ。 キスって、あんなに胸が熱くなるものだって初めて知った。 顔が熱いよ……。
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