2夜

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1人では眠れず康(こう)の布団に潜り込んでしまうほど、私は極端な寂しがりやで。 それはきっと小さな子どもの頃に築いてしまった性格の一部。 うちの両親は同じ会社に勤めていて、2人とも仕事人間だった。 小さな頃は保育園に迎えに来るのはシッターさん。 夜も帰りが遅かった父と母の顔なんて週に2、3回しか見れない時もあった。 両親は私を可愛がってくれなかったわけじゃない。 愛してはくれていたと思う、心の中では……。 でも幼い私にとってそれでは足りなかった。 もっとスキンシップが欲しかったんだと思う。 だから、私は物心ついた頃からいつも、どこでも、何してても、寂しかった。 保育園のお友達はお母さんかお父さんが迎えに来る。 それが羨ましくて羨ましくて仕方なかった。 いつも親に愛して欲しいと求めながらも、いつしか“きっと私は一生ひとりぼっちなんだ”そんな諦めが心を支配して。 私は自分でも気付かない内に追い詰められていた。
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