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小さな溜息の後、視線をリビングのソファーに向けると、スウェットの上下で起きた時の格好のままの康がリモコン片手に大きなあくびをしている。
「康は遊びに行ったりしないの?」
片付け終わった私は康の横に座った。
「予定ない。亜古(あこ)はどこか行くの?」
「ううん、私も予定ない」
康がソファーに座ったまま「うーん」と伸びをする。
その後、私の顔を覗き込んだ。
「じゃあ、いい天気だし一緒にどこか行く?」
「え!? うん!行く!」
張り切って返事をした私に返事をするように康はニコッと笑ってから立ち上がり、洗面所に向かっていった。
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