4章 肉欲の晩餐

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・ 「フ…ジュレ仕立てですごく美味しそうだ」 溶けたジュレ。 ねっとりとした透明の蜜が絡み、葡萄の色を鮮やかに蘇らせる。 グレイはそれを眺め、婦人に見せびらかすと目の前で自分の口に頬張っていた。 絡んだ蜜を味見しながら婦人を見つめる… 魅惑的な瞳 一体次に、何が起こるのか…… 予想できぬ、伯爵の行為。 艶やかな笑みを浮かべると、グレイは濡れた果実を口から半分出して見せる。そして 「は……あん…」 葡萄で婦人の躰を撫でるように愛撫した。 皮の張った滑り易い葡萄の感触の心地良さに婦人は甘い声を漏らす… 恐怖心と快楽を交互に与えられ、婦人の肌の感覚が異常なほど敏感に反応する。 「アアアっ…いいっ…」 グレイのくわえた葡萄が白い膨らみの真ん中にポツンとあった木イチゴにぶつかり、グレイはじっくりとその周りを撫で回していた。 グレイの無言の行為に興奮が増す。 スローな愛撫を繰り返しながら投げ掛ける、色気を帯たグレイの視線に犯されながら、婦人は息を乱し続けていた。 「はあっ…あっ…もっダメ…欲しいっ…」 緩い愛撫がもどかし過ぎて、躰の奥が我慢できずに熱い滴りをとめどなく溢れさせた。
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