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叶多は息を呑み、その手が動きだすまえに唯一の防御策で戒斗にしがみついた。
それは見られる恥ずかしさを隠すためでもある。
戒斗は呻くように笑って叶多を抱きあげた。
寝室を通りすぎて戒斗が向かったのはバスルームだ。
入ると、暖かく湿った空気と甘い花の香りに迎えられた。
おろされながら見渡したバスルームは広々としていて、どこから甘く香るかと思えば、大きなバスタブのなかと縁に花びらが散っている。
バスタブの向こうは窓ガラスで、都市のネオンが広がっているという贅沢な演出だ。
うっとりと気を取られた隙に、戒斗が叶多の下着に手をかけて裸にした。
それからショーツを脱がせるのにかがむと、叶多のおなかにキスをする。叶多は後ろに飛びのいた。
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