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自分でやっていることと認めたくなくて叶多は口にする。
「もう……やっ」
「違う。もっと、だろ。叶多は嘘吐きだ。おまけに飼い主の不意を衝いて咬みつく。躾がまだ足りないな」
強制的に押しあげられ、叶多はのぼせそうにくたくたになった。
バスタブを出ると、戒斗から支えられながらやっとメイクを落とし、洗面をひととおり終わってからベッドに連れていかれた。
戒斗はいったんバスルームに戻ったが、その間も裸で寝転がされたままで、叶多はシーツを纏う力もない。
戻ってきた戒斗はバスローブを羽織っていた。
戒斗はベッド脇にかがんで、横を向いて寝そべっている叶多に口づけた。
ひんやりした感触にびっくりする間もなく、氷が叶多の口のなかに入った。
「誕生日、おめでとう」
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