Candied Poison Naughty Bathtime

2/27
前へ
/180ページ
次へ
約束として、土曜日、頼は午前中までに宿題を終わらせて実家に帰る予定だった。 けれど、戒斗の誕生日でケーキを買ってくると知るや否や、相伴(ショウバン)にあずかりたいと一方的に居残った。 そうなれば夜まで待って食べるより、おやつの時間にしたほうが断然いいと叶多は思った。 二時をすぎて買いにいこうと家を出たとたん、ちょうど起きて出てきた真理奈と鉢合わせしていまに至る。 当然、頼の甘い物好きを知っているゆえに、買ったケーキの数は半端じゃない。 覚悟していたとはいえ、本当に味わって食べているんだろうかと叶多は疑った。 「あらぁ。そんなに早く追いだしてナニするのかしら」 「何しようがおまえには関係ない」 真理奈が意味深な発音に、叶多はミルフィーユのパイ生地を喉に詰まらせそうになった。 そのおかげで赤くならずにすみ、ほっとしたが、真理のどっきり発言はそれで終わらなかった。
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!

302人が本棚に入れています
本棚に追加