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「学校じゃ、ってそこで限定する理由はなんだ?」
「うふふ。戒斗が外では適当に優等生仮面を外してたこと、わたしが知らないとでも思ってるの? わたしもあのとき、強引に押し倒しておけばよかったわ」
真理奈は戒斗から叶多に視線を移して、意味ありげな笑みを向けた。
「なんだ、あのときって」
「……。あのときって!?」
身に憶えがないらしい戒斗と気が気ではない叶多の言葉が重なった。
「いやぁねぇ、忘れちゃったの? ふたりっきりで一緒にお風呂に入ったじゃない」
……――。
頼がコーヒーを吹きだし、その斜め向かいで叶多は絶句した。
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