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あのときの戒斗のモノを見たことがあるような真理奈の口ぶり。
……本当に見たことあったんだ。
ていうか、戒斗と真理奈さんて……。
戒斗、そういう趣味ないって……。
頭がごちゃごちゃして目眩いがした。
「叶多っ」
戒斗はよろけた叶多の腕をとっさにつかんで椅子に座らせた。
「誤解するな」
戒斗は焦るでもなく怒るでもなく、叶多の思考を制止した。
むしろ、本気で疑う叶多に釈明しないといけない事態をばかばかしく思っているような口ぶりだ。
戒斗は真理奈にも呆れたような目を向けた。
「真理、おまえ、言うんならもっと正確に言え。出入り禁止喰らいたいか」
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