プロローグ

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―クロム・ハーツ国― 『ハイネったらお勉強、お勉強って…もうイヤ…アリス疲れちゃった』 教育熱心な家臣ハイネから逃げ出し、アリスは白猫のミイアとお庭で遊んでいた。 “怒られても、ミィは知らないニャ” 『ぶぅー!!』 アリスは頬っぺたを膨らませた。 アリスには 動物と話が出来る不思議な能力があった。 ………ガサ…ガサッ。 “……アリス!! 草むらに誰か隠れてるニャ!!” 『…誰かそこにいるの?』 『…やっべ!?見つかっちゃった』 それは…隣の国、クローバー国の王子だった。 『…リック?ここで何してるの?』 『な~んだ。アリスちゃんか。お勉強がイヤで、抜け出して来ちゃったんだ』 『アリスもだよ!!』 2人は顔を見合わせて笑った。 そう…2人は似た者同士。 アリスにとって、リックはお兄さんの様な存在。 アリスはリックと遊ぶのが大好きだった。 『でも、そろそろ戻らなきゃ…またパパに怒られる』 『うんアリスも…ハイネに怒られちゃう』 『あっ…アリスちゃんに、これあげる』 『………?』 『じゃっ…!!また一緒に遊ぼうね!!』 王子は、お城へ帰って行った…。 アリスが渡されたのは…アリスが大好きな ピンク色のマーガレットでした。
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