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“アリス…アリス…!!!!”
ぼんやりとだけど、私を呼ぶ声が聞こえる?
刃を上手く避けながら リックはアリスの元へ着いた。
『アリス…俺を見て。目を覚ますんだ』
リックはアリスへ口付けした――。
『…愛してるよ アリス』
やさしい声。温かい口付け……。
『ん...ハッ!? リ、リック…?』
リックの口付けで、マリアに掛かっていたミハエルの魔法が解けたのだ。
『良かった…目が覚めたんだな!! んじゃ後は頼んだぞ おっさん!!』
『...誰がおっさんじゃ!?』
リックは、再び戦場へ戻って行った…。
『駄目…行かないで...リック!!』
『アリス様!! 近付いてはなりませぬ!!』
『はなして下さい!!リックが…!!』
アリスは、神父に抱えられていた。
『お願い…!! 私っ...彼を助けないと!!』
私になら、彼を助ける事が出来る!!
『姫様。リック殿なら大丈夫ですよ』
『………え?』
この声は……。
それに さっきリックから「おっさん」って…。
『…貴方は――』
ベリベリ…ベリッ―――。
神父は眼鏡と白髭を剥がし、ニコッと笑った。
『ふぅ~髭がチクチクして痛かったですな…』
『……!!』
神父に変装していたのは、キョウだった。
『キョウ…!! 無事で良かった!!』
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