8人が本棚に入れています
本棚に追加
―――シュッ!!!!!
―――ドスッ!!!!!
し―――ん………。
会場が静まった...と、思ったその時。
『……………う』
『………お母様!!!!』
『……………』
アリスを庇ったマリアの胸に...ナイフが突き刺さっていた!!
『誰か…!!お母様を!!お母様を助けて!!』
マリアは、アリスの手をガシッと握った。
その手は段々と冷たくなってきた…。
『…アリス』
『お…お母様…何で―――』
『こんな事で 私がした事…許されるとは思わないわ…けれど…貴女の事…守りたかったの―― 』
『………』
『困った時は…独りで抱え込まず…皆に頼りなさい。良いですね?』
『………はい』
マリアは、リックを見た。
『リック王子。娘を…アリスの事を…よろしくお願いします…』
『…分かりました』
…アリス…愛してる。
『…お…母…さ…ま?』
リックは、アリスを抱き締めた……。
『駄目だ…もう…息がない…』
いや…逝かないで…!!
私を独りにしないで…!!
『…お母様ぁぁぁ―――!!!!』
会場内に、アリスの泣き声が響いた……。
最初のコメントを投稿しよう!