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 そして翌日、俺は一人で水を撒くために登校した。  さっさと水まきをして帰宅しようと、ホースを蛇口につないでいたら、突然肩を叩かれた。振り向くとそこに、いつもとは違って黒いポロシャツにベージュのチノパン、足元はスニーカーというラフな格好をした西島先生がいた。 「お疲れさん」  いつもと違うのは服装だけではなく、眼鏡もかけていなかった。レンズ越しではない先生の瞳に、俺は一瞬で釘付けになる。こういう格好をしていると、先生は大学生くらいに見えた。  そしてやっぱり格好いい。半袖からのぞく筋肉質な男っぽい腕に、胸の鼓動がいっそう激しくなった。  それに比べて自分はというと、無地のTシャツにジャージー生地のハーフパンツ。近所の小学生とたいして変わらない格好だ。  俺はなんだか恥ずかしくなった。もっとおしゃれな格好をして来ればよかったが、ただの花壇の世話だし、学校に来るのにそんな頑張った格好をしてくるのもおかしいだろう。  ふと、自分のつま先に視線を向けると、先生と色違いのハイカットのスニーカーを履いていることに気がついた。それだけで俺の心は舞い上がる。  さっきから上がったり下がったり、俺の中は大忙しだ。
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