2話 穏やかそうな村

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老人の前のプレートは再度1つに数を減らし、その内容も "喋りかける" に戻っている。 私はそのプレートに触れてみた。 「500ゼンくれるなら、わしが色々な奴らから聞いた話を貴様に教えてやろう」 その老人は再度そう口にした。 理解できた。 このプレートに触れることで老人は喋りかけられたと判断し、言葉を発し始める。 そして、この老人が喋れる内容はあらかじめ決められており、それ以外のことは口にできないみたいだ。 この世界の住人はみんなそうなのだろうか? だとするとまさに、ゲームの世界だな。 私は理解して、4つに増えたプレートの中の "話を聞かない" に指を触れた。
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