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「いらっしゃいませ。
おひとりさま一泊、6000ゼンとなります」
受付嬢はそう告げ、その胸元のプレートは
"泊まる"
"泊まらない"
と変わっていた。
6000ゼン。
1つしかミッションをクリアしていない私は、持ってすらいない金額だ。
「高いな」
キャバ嬢が泊まらないのプレートに触れた瞬間、受付嬢が顔をしかめた。
「やめられるんですか?
ならばお気をつけて。
森に囲まれたこの村には、夜になるとモンスターがやってくるんです。
レンガ造りの家の中には入ってきませんが、もし野宿するなんてことになれば、命がどうなるか分かりませんよ?」
1つのフレーズが気になってしまう。
"モンスター"
そう受付嬢は口にした。
このミッションの真意を理解できた気がした。
今晩、モンスターの襲撃から生き延びること。
それこそが、このステージに隠された真のミッションだったのだ。
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