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フードから覗くジャバラの目が、私を見つめる。
「君ははじまりの大陸を進む中で、凛々しくなった。
双六をクリアした時の願いが決まったからだろうね。
目標が定まった人間は強い。
迷いがなくなってしまうからね。
くふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ。
あと君は歩くだけだ。
歩くだけの道も決して平坦ではない。
でも、君はゴールを見つけた。
少なくとも、もう迷う必要は無い。
くふふふふふふふふふ」
ジャバラの奥に銀の扉が1つ現れていた。
「分かると思うけど、この銀の扉を進むと次の大陸にたどりつく。
おめでとう、君ははじまりの大陸をクリアした。
それは、決してゴールではない。
でも、ゴールするためには必ず突破せねばらない試練ではある。
くふふふふふふふふふふふふ。
まずは祝おう、その試練を突破したことをね」
私はジャバラの隣を歩いた。
そして、その先にある扉を開いた。
開いた先は、真っ暗闇だった。
そこに踏み入れる前に、私は少しだけ足を止めた。
はじまりの大陸で、いろいろあった。
たくさんの人間に会えた。
敵だったもの、仲間だったもの、親友だったもの、そして、私が地獄に落としてしまったもの。
たくさんの人間がいた。
全部、持って行こう。
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