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【告白】
「俺はもっと強くならなくちゃいけない。もっと知らなければいけない。焦ってもうまくいかないことくらい知ってる。それでも――俺は、この手が届く範囲の人間を守りたい。そう思えたのは浅間さんと遥、稲嶺さんのおかげだと思う」
「悪徳部がなければ俺はあのままずっと一人で、教室の隅で寝たふりして、時々不良に絡まれて、芦屋のいじめを見てみぬフリをして。絶対後悔してた」
「だから、俺を悪徳部に入れてくれてありがとう。あの時俺に声をかけてくれてありがとう。俺を救ってくれて――」
そこで言葉が返ってくる。「やめて」と。やめようにも、あと一言だ。言わせてもらう。
「ありがとう、小早川さん」
俺は知っている。彼女が俺を入れたのは俺がちょろそうだったからだ。俺は浅間氏に近づくための踏み台にすぎない。知っている。少し考えれば理解できた。俺は最初から彼女の眼中にない――いや、浅間氏に気に入られた時点で敵だったのだ。
その全てを差し引いても、俺は彼女に惚れていたのだ。それは今も、ずっと。それでも彼女に言わなくてはいけない。
「俺はどんなことをしても悪徳部のみんなを守ると決めた。これは俺なりの悪だ。正義では救えないものを救う、悪だ。君が何をしようと俺は彼らを守る」
◆
秋山が主人公してるシーン
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