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「まぁ、居心地の悪いところに行きたくないっていうのは私にもわかる」
「ですよね?」
笑顔で相槌を打つ私にお爺さんは少し厳し目の視線をやって
「それでも休んでいいという理由にはならんよ」
「……これまた手厳しいですね」
「まぁ、君は私の孫でもないし、そこまで強制するつもりはないけどね」
私の表情を見てか、お爺さんは先程までのにこやかなお爺さんに戻る。
しかし、私は苦笑いを浮かべて
「それはそれで手厳しいですよ」
「そうかい?まぁ、なんにせよ。自分で変えていくくらいの気概がないと大人になった時に苦労するよ?」
「ん~、それは御免被りたいですね」
「若いうちは剛直に立ち向かう強さも必要さ」
「大人になってから柔軟なところを学べばいいですよね」
「そういうところが……いや、まあ、それが君なんだろう」
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