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言いたい言葉を飲み込み、お爺さんは歩き出す。
思わず、私はお爺さんの後を付いて行った。
「付いてこなくてもいいんだよ?」
「いえいえ、もう少しお話相手になって頂きたくてですね」
「こんな老人と話していて楽しくないんじゃないかい?」
「今までのやり取りでそんな素振りが見えましたか?むしろ、同年代の人と話す方が楽しくないと感じてしまっている次第でして」
歩きながらの会話。
それはお爺さんの定位置(後に知る)に着くまで交わされた。
「おや?これは確か」
「知ってるのかい?」
「ええ、まあ……。ルールは全くわかりませんが名前くらいは」
と、お爺さんが座った席の目の前に置かれた盤上遊戯。
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