地を進み、世界を広げる若者

本編

カウンターのお姉さんが不思議そうに私の顔を見て

「ねぇ、本当にこの本を借りたいの？」
「ええ……。それでないとダメなんです。それでわからなかったらそれ以外の同系統の本を借りなければ」
「え？あ、う～ん？」

首を傾げながらお姉さんはバーコードにリーダーを押し付ける。
そして、貸出処理を終えて本を私に渡す。

「貸出期間は二週間だから気をつけてね？」
「はい。明日また来る約束をしたので、明日までには読み終えますよ」

そう言って私は図書館を出る。
その手に持つ本をハンドバッグにしまって……。