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ちなみに医局のドアをの前で立ち、先生方を入れなかったのも田中。頭が上がらない
「貸しだからな……」
『はいはい。感謝してます』
ペコリと頭を下げる
「もし、俺が真理の対象だったら考えるだけでもゾッとするー」
なんて言っているけど、たぶん結婚していなかったら、白羽の矢が立っのは田中だったと思う。理由は真理好みの長身、イケメンだから。
「俺、外から聞いていたけど、娘としてはしかたないけど、女としては同情するよな……」
『俺もそう思った』
それで話は終り。俺逹は身体だけの関係だったけど、全く情がなかったわけではない。苦しい時も一緒に乗り越えてきた同士であるからこそ、同情だけはする。ただそれだけ。
俺はカバンを持ち、欠伸をしながら医局を後にした。
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