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『お前たち、今すぐアレをここへ!!』
『はいっ!!只今!!』
何か、白い包み紙を持ってきたようだ。
ん?姫様、何か悪い顔して笑ってる。
姫様…あんな顔より、もっと普通に笑えばすごく可愛いのに。
そんな事をふと思っていたら、グルン!と視界が回り、
次に見えたのが木造の狭い部屋だった。
今度は姫様じゃない女の人がいる。
この人、すごい美人!!
姫様は可愛い系だけど、この人は透き通るような美人だ。
あ、この人が姫様が嫉妬してた人なのかもしれない。
ん?様子が変。
あれ?倒れたよ!!誰かぁ~!!って言いたいとこだけど、
声出したら見つかっちゃう!どうしよう!!
あっ!誰か来た!
『うわっ!どうしたんだ!大丈夫か!!』
『…!!だ、誰か…誰か…っ!!』
『!!おい!!大丈夫か!!』
『―――』
また視界がグルンと回って、先程の御簾の陰に戻ってきた。
『クックック…これでわらわが一番じゃ…
あの顔では、もはや人の目には触れられぬ事よのぅ…』
姫様が毒を盛ったんだ!!
あの女の人の顔を醜くするために!!
ひどい!!ひどい!!
一番になりたいために、そんな事までするの?!
どうして誰も止めようとしなかったの?!ひどい!ひどすぎる!!
『これであの女はわらわの敵ではないわ。
次は、もう一人、あちらの女も始末しておくかのぅ…
危険な芽は早めに摘んでしまわねば…のぅ…フフフ』
姫様、また違う人に毒を盛ろうとしてる!!
止めなきゃ!!
そう思って立ち上がったその瞬間、
左腕を強く掴まれ、後ろに引っ張られた。
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