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職員玄関は頻繁に通る所ではないが、保健室が近くにある為、怪我や体調を崩した時にはたまに来る。
チラと保健室に目をやるが、磨りガラスの窓は暗く、電気は点いていない。
――まーやん先生、まだいないな。
まーやんこと、倉田継子(クラタママコ)先生は、30代後半のお姉さん的存在で、白くて少しふっくらしていて、底抜けに優しいので、学園の生徒達から
とても愛されている。かく言う与も、まーやん先生にはかなりの信頼を寄せていた。
――ちょっと診て欲しかったな。
昨日突き飛ばされた時、どうも腰をぶつけて、青痣ができたようなのだ。ちょうどスカートのウエスト部分が当たって痛い。ハンカチか何か挟むか、もしくは湿布のようなものを貼ってもらえないかと思っていたのだが。
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