第2章【20AN年4月1日(真月曜日)】

18/25

7人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
姐さんは白粉先生の体の真ん中に 大きな穴を開け向こう側に着地した 姐さん 「こっちは片付いたにゃ、ご主人様♪」 死霊術師(ネクロマンサー) 影山 光 (カゲヤマ ミツル) 「よくやった…姐さん…あとは…」 俺は舞台の上で ロープに吊られたままユラユラ揺れる 亡霊に視線を向ける… その亡霊は俺等の前におりて来た… あいつを倒さなければ 黒明達を解放できない… その亡霊の回りに わっかが出来たロープが三人分降りてきた… 俺等の体を操りたいようだが… そうはさせないからな 俺は霊力の爪を構えながら 姐さんの隣に移動する 姐さんは自分の両手の爪を ぶつけあわして爪を研いでいる… 俺も軽く霊力の爪を研いだ… 姐さん 「覚悟するにゃー!」 姐さんは4足歩行で走ると その亡霊に飛びかかるがふらりと 揺れて亡霊は姐さんを避けた 陰陽師 悪狐 道義 (アクキツネ ミチタダ) 「ロープが鬱陶しい…!」 悪狐は筆をとりだし梵字を空中に 複数書き始めた… しかも…どの梵字も鋭利で刃物のようだった 悪狐は右手の指2本を狐面の口元で立てると 空中に書いた梵字を筆で押し飛ばした… 刃物が空を斬る音…手裏剣のように 回転するその複数の字はロープを切り刻んでいく
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加