第2章【20AN年4月1日(真月曜日)】

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荷物はがたいが良くなった 悪狐が背負ってる 山に篭って鍛えたと言っていたが… あんなげっそりしてたのに 人ってのは変わるもんだな… 正門に貼ってある複数のお札は 俺等が3年前に貼ったものだ 街人達は正門を開き 中に入っていく俺達を見届ける 最後に入った俺が今度は 正門を内側から閉じる もちろん、腐臭対策はしてきてる 俺は鼻と口を覆えるネックウォーマーを ポケットに畳んで来た ちなみに骸骨の鼻と口がプリントされてる 陽明はちょっとズレてて… おかめの不気味な面で腐臭対策をするらしい 亡霊の方が逆に逃げちまうん じゃないかと思うぐらいだ… 悪狐は狐面を装着してるから 特に対策はしないらしい 俺等はゆっくりと【ダークサイド学園】 の校庭まで来た 学園を見上げる… ほんと…すっかり蔦に覆われているな… さて…俺は正面を歩く悪狐の背中を見た 髪も伸びたか…3年前はボサボサの短髪 だったのに…さすがにヒゲは ちゃんと剃ってるようだな… 悪狐の髪は束ねてあり背中に垂れてる… あれから、顔は見せてくれないが… 声は変わってない少しくぐもってはいるが 死霊術師(ネクロマンサー) 影山 光 (カゲヤマ ミツル) 「んで…どっから行く? 俺は久しぶりに1棟寮の様子を見たいんだが」 あ、そうだった…悪狐、今は狐面を してるんだった読唇術が使えない… 俺はヘッドホンを外して首に提げる
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