第2章【20AN年4月1日(真月曜日)】

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陰陽師 悪狐 道義 (アクキツネ ミチタダ) 「うむ…では、希望通り 1棟寮から行こうか… 3年前に見たエレベーターの八つ裂きになった 生徒だった不良達… そのようにした悪霊をワタシは赦さない 必ず…成敗してくれる…」 悪狐の野郎なんか、カッコつけてんな 俺は舌打ちすると悪狐の後を追う 再びヘッドホンを装着して クールな音楽を聞いてると ツーンとした臭いが鼻を刺す…俺はポケットに 畳んで持っていたネックウォーマーを取り出すと 被ってるフードを一旦外して ネックウォーマーを装着する… 再びフードをかぶり、装着したネックウォーマーを 摘まんで上に引っ張り鼻と口を覆う 陽明も俺の隣で不気味なおかめ面を装着する 俺等は今、1棟寮の前にいる… その建物を見上げると 度重なる水の流れで錆びた手すりに ボロボロの寮の各部屋… 回りの不良共だった遺体は 腐り一部、白骨化が進んでいる そして血の海は既に乾いてはいるものの 砂利や芝生は赤く染まっていた… 魔界にでも来たようだ… 陽明が何かいうか?俺は再びヘッドホンを外した 巫女 陽明 聖母 (ヨウメイ マリア) 「やはり…酷い状態ですね…」 能面(おかめの面)をしてる 陽明がぽつりと呟く
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