勿論、嘘。

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「えっと、S女子学園のアミです。今日すごく楽しみにしてました!よろしくお願いしまーす!」 新宿の某カラオケ店でヒロシの合コンは始まった。俺らの合コンといえばここ。 だって、この店は俺らが高校生だと知りながら酒を出してくれるからね。 …他にも理由はあるけど ちなみにここは何代も前の先輩達から利用している店で、俺達も1つ上の先輩から紹介してもらった。ウチらのグループはヒロシが店長と仲良くしていて、店長に色々よくしてもらっている。 隣に座ったアミという子は髪は染めてなかったけど結構遊んでそうな感じで、どこか元々カノに似ていた。パッチリ二重の猫目なとことか、少しぽってりした唇だとか、セミロングのゆるく巻いた髪とか、男ウケする雰囲気だとか。 そして少し着崩したワイシャツ、長すぎず、短すぎない紺色のスカートからはすべやかな肌を覗かせていた。きっと男心を知ってのことだろう。 「えっと、次はじゃあうちら紹介しまっす!!今回幹事やってます、浩平です!!みんなからはヒロシって呼ばれてるんでヒロシって呼んでね!」 そこでいつも笑いか動揺が入る。 まず女性陣との距離を測りながら、あわよくば一気に縮めようとするのがヒロシの常套手段。 …あ、案の定引っかかった。
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