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そして、朝比奈家のリビング。
「藍、すまないが席を外してもらえるか?」
「・・分かったわ。
それじゃあ、本町君、ゆっくりしていってね。」
そう言って、藍さんはどこかへ行ってしまった。
ただ、その方がいいのかも知れないとも思った。
多分、2人ともそうであるけれど、今は知っている人数が少ない方がいい。
「さて、本題に戻ろうか。
私がそれを知っているとしたら、何かあるのかい?」
隆行さんの雰囲気がいつもと違っていた。
今は真剣に話を聞こうとしている。
今までは、俺達が普通の日常に戻れるように気を遣ってくれていたのかもしれない。
俺は鞄からあるものを取り出した。
「隆行さんがゲームを知っているという前提で話を進めます。
これを・・見てください。」
あの手紙を。
「読んでいいのかい?」
「はい。」
そして、隆行さんは手紙を読み始めた。
・・内容自体は短いものだった。
ただ、隆行さんの表情は堅い。
「なるほど・・だから君は私に相談に来たのか。」
この文章を読んでその反応。
知っているという予想は、より確信に近づいた。
そして、だからこそ反応にも困っている。
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