2人が本棚に入れています
本棚に追加
駅前には、見知らぬ女子高生がいるって話を聞いたことはありますか。
それが自分です。
自分は擬態をするのが非常に得意です。
けれども、それに意味など何もありません。
好きなものもそれ以外に熱中することも何もありません。
そんな自分ですが、最近、ある習慣が付きました。
バス停前の喫茶店。
ごく普通に見えるその店に足を運ぶこと。
中に入ると、昔は格闘家の友達のような店主が近づいてきます。
店主は擬態どころか、すべての嗜好をオープンにした状態で、こう告げました。
「ねえ、やっぱりデータ売るき無いかな」と。
最近はもっぱらそればかり聞いてくるのです。
それを上手くかわしてコーヒーだけ頂戴していくのが自分の日課になりました。
最初のコメントを投稿しよう!