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「お前を手放せない。お前がいなくなったら・・・・生きていけない」
絞り出すように、かすれた声で紡ぎだした言葉に、こちらは返す言葉を持っていなかった。
肩を乱暴に抱きしめる・・・・今回の事件で一回り小さくなった肩が儚げに揺れる。
「いい答え。それを聞いたら、俺はアンタに一生奉げるよ」
今すぐ唇を奪ってしまいたい。そして彼を舐めるように愛したい。
その衝動を彼の体温で宥めるように、きつく抱いて深呼吸をした。
「たぶん、これからも自問自答するだろう。その時はこうやって抱きしめてくれ」
「うん、いつでもどこでも抱きしめるよ」
「バカ///それはよせ」
こんなふうにデレてみせる。本当にツンデレなところも大好きだ。
もちろん自分が若さで突っ走っているのかもしれない。
桂斗は年上で、しかも兄貴、上司という立場上、悩みも消えることがないだろう。
でも二人が想いあって必要としてればそれでいいじゃないか。
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