Halloween Party! の時間

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 茅野…だよね。  この明るい声、話し方…  いつも見ていた笑顔。  え? なんで茅野がここに居るの?  なんで店員さんに化けてるの?  何してるの?! あかり「イケメンな息子さん、どうされます?!」 渚「あ、え?」 「いいじゃないか? やってみても」 広海「そうね、これも何かの縁。  してみたらどう?」  父さん?! 母さん?!  突然言われても…  いや、そもそもなんで茅野がここに居るの?!  それが今一番知りたいとこなんですけど…?! あかり「お困りですか? お客様」  僕に顔を近付けてコソッと声をかけてくる茅野。  「無料ですよ、無料」と僕に連呼すると、「本当に無料だよ渚」と最後に呟いた。  やっぱり茅野だ。  母さんと父さんに怪しまれないように、僕も小声で話した。 渚「なんで茅野が店員として居るの?」 あかり「知らない? 来週の月曜日から始まる新番組。  『人気芸能人の変装』。  私も突然誘われてさ…」 渚「ああ、成程。  それでなんで僕に声かけてきたの?」 あかり「友達だから。他の人だとすぐにバレそうだし、渚なら良いかなって」  …え、バレたら終わりなの?  なんて考えていると… 「何二人で話し合ってるんだ? 渚」 広海「もしかして勝てる方法でも聞いてるの?  駄目よ渚、自分の力で勝負しなきゃ」  母さんと父さんがボク達に声をかけてきた。  違う、と声を上げた時、茅野は微笑んで僕から離れた。 あかり「息子さん、やる気が無かったので無料だと教え続けました。  そのお陰で勝負するそうです」  まだ何も言ってませんけど?!
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