動物の時間 おまけ10

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 紫色に輝くその液体は、どこからどう見ても毒そのもの。  渚もカルマ君も、毒だとは思いたくないけど、飲みたくないみたいで……  どんどん後退り。  でもそんな二人をとある人物が逃がさなかった。  蛇の首を掴み、コウモリを鷲掴みするのは綺麗々ちゃんだった。 狭間「どこに行くのかしら?」 渚「え? や…」 業「あんなの飲めって?  冗談ならやめてほしいんだけど…」 狭間「何を言ってるの。  昔からことわざがあるじゃない  『毒を以て 毒を制す』!って言葉が……」 渚「やっぱりアレ、毒なの!?」  綺麗々ちゃん、楽しんでない?  毒じゃないけど、二人の反応楽しんでるとか。 竹林「解毒剤の材料は全て毒だった。  他の材料は効かないんだ。  渚、カルマ…覚悟を決めるんだ。  人間に戻りたいのであれば!!」  …もしかして本物の毒?  そう思った全員は固まってしまった。  綺麗々ちゃんの手からヌルンと放れる事に成功した渚は、カルマ君を口に加えるとその場から逃げ出した。 前原「逃げた!」 竹林「捕まえてください!  無視したら、もう二度と人間には戻れません!!」  竹林君含み、数人が二人を追いかけて行った。 速水「…本当の事話せば、二人も判ってくれるのにね」 千葉「皆の心の中にはまだ子供が居るみたいだな」 速水「そもそも色にもっと工夫を入れるべきだと思う」 千葉「…毒じゃないと判っていても、知らない人は怖いだろうな」
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