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4.
狭く暗い道をいくつも潜り、ようやく少し開けた場所へ出た。
思わずふう、とひと息吐く。
教えてもらった住所はいかにも、といった場所だった。
繁華街の路地裏、看板なし、狭い入り口。
入り口の扉を開けると、地下へと続く長い階段。
陰気で、明らかに怪しい。
……こういうところで、麻薬の密売とか、人身売買とかが行われているんじゃないだろうか。
ドラマやアニメの知識だけど、リアルはフィクションの先生だ。
突如湧き上がった不安に俄然引き返したくなった。
でも、せっかくここまできたんだから。
わたしは勇気を振り絞り、階段に足をかけた。
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