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「ど、どうしたの?」
「なんで来たんですか!」
「えっ・・・・・」
「榛名たちは、やられても入港すれば治ります。でも・・・・人間の提督は怪我をするかもしれないんですよ!怪我して・・・死ぬかもしれないんですお・・・」
泣きじゃくる榛名に翔太は、ポンと榛名の頭に手を置くと
「大丈夫だよ。絶対に生きて帰るから・・・」
「ウッ・・・・・グっス・・・・」
「よしよし」
榛名が泣き止むまで待つと
「よし!行くか!」
「はい!」
榛名は全速力で小豆島沖池田湾に向かった。
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2330 高松空港
第16航空団第二戦闘群司令部室
高松航空基地司令の高峰 悟は戦果報告を部下の浜田 和也より聞いていた。
「・・・・・以上です。」
「ふむ、それでル級に対して西部参謀本部は?」
「はっ!高松鎮守府が対応するとのことです」
「ふむ」
高松航空基地司令の高峰は考えていた。ル級が瀬戸内海に入り込んだ時点で支援を送るべきではないだろうか。また高松鎮守府に配属された提督は新人と聞く。いくつかの不安が高峰をよぎる。
「君は高松鎮守府の提督は知っているかね?」
「いえ。」
高峰は司令官椅子に深く腰掛けると
「高松鎮守府の提督は徳北翔太というそうだ」
「っ!?」
「確か君とは同期だったと聞いているが・・・」
「はい。あいつが首席、私が次席で第13期新規海軍将校を卒業しました。」
「私はね、浜田くん。不安なのだよ。」
「相手はル級。こちらは支援なしで戦艦1隻での戦闘・・・・。ましてや新人の提督が指揮するのではな。」
浜田はそれをきいて少し考え事をすると・・・・・
「司令、第一戦闘群からブリースト隊を出撃させてください。私が指揮を執ります。」
「しかしな。西部参謀本部からは命令は来ていないのだ。出撃は…」
「お願いします。行かしてください!」
浜田は高峰に深く頭をさげた。
「ふんっ・・・君が頭を下げることなど見たことがない・・・。いいだろう。出撃を許可する。第一戦闘群の隊長には私から言っておこう。」
「ありがとうございます!」
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