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2004年8月5日
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報告
発 高松鎮守府徳北翔太
宛て 日本海軍西部参謀本部司令官
昨日、瀬戸内海に侵入した深海棲艦ル級と戦闘セリ
撃破スルモノ潜水艦ノ雷撃二ヨリ戦艦榛名中破。
対潜能力ナク対応スル能力ナシ。駆逐艦隊ノ増援ヲ求ム。
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第16航空団第一戦闘群の攻撃隊が来る前に、戦闘は終了。
しかしながら、敵潜水艦の攻撃により榛名は中破。
修理に時間を要すようになった。
2004年8月5日
0600 高松鎮守府
フカフカのベットが名残惜しいが、瑞鶴はのそのそと這い出てきた。爆撃騒動が発生してから夜が明けた。
今日は、瑞鶴が秘書艦の日である。普段はマルナナマルマルに起きる為、瑞鶴より早い時間帯に起きている翔鶴と早朝に顔を合わせる事はあまりない。といっても自分の隣で寝ているのは翔鶴であるのだが・・。寝ぼけた頭をフルに使い、解けた寝間着の紐を結び直す。
高松鎮守府は現在非常に資金が欠乏している。原因は、提督が艦娘の部屋に床暖、ベット、机、電球を設置したからである。
翔太が高松鎮守府に着任するまで、この鎮守府はかつて艦娘に厳しかった。
艦娘を人と見ず、部屋は物置小屋みたいであった。翔太が着任してからは部屋をきれいに掃除し、家具や電気を整備した。資金も提督のポケットマネーからも出ていた。
提督に感謝しながら暖かい床を踏みしめ、
洗面台に歩みを向ける。
水道を使っているらしく、水の流れる音が
聞こえてくる。
使用者は姉の翔鶴だった。
「今日は早起きね」
「翔鶴姉だって知ってるじゃん」
「ふふっ、冗談よ」
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