足柄さんと花火(前編)

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大淀『提督!!緊急入電です!!』 突然室内通信に大淀から通信が入った 提督「何事だ、何があった!!おいどうした!!大淀!!」 足柄「落ち着きなさい!!そんなに捲し立てたら伝達も出来ないでしょ!!」 提督「いいツッコミだ、で?何事だ?」 緊急入電っていってるのに悠長な提督である 大淀『……現在、遠征任務中の第二艦隊より入電[我、敵艦隊ト交戦]とのことです』 提督「なんだと!?……確か最近上の奴等が衛生回線をどうのこうので海上の様子をモニターで見れるとかなんとか言ってた気がする。大淀、第二艦隊のいる座標を特定してこっちのモニターに様子を映してくれ」 大淀『分かりました』 提督「あいつ二つ返事でOKしたぞ、有能すぎじゃね?」 提督の座る机の正面の壁の所に、上からスクリーンが降りてくる 提督「誰だこの部屋にこんなギミックを付けたのは」 そして提督の座る机に備え付けられた小型テレビの画面が突然切り替わり、艦娘と深海棲艦との戦闘の様子を映し出した 提督「え?そっち?そっちに映るの?あのスクリーンなんだったんだよ」 足柄「そんなことより大丈夫なの?遠征任務なんでしょ?戦闘装備は積んでいるの?」 提督「安心しろ、連合艦隊を解散したまんまの装備と編成だから」 吹雪「手抜きですか?」 提督「流石は特型駆逐艦、絶妙に俺の心を大破させたね」 提督は目線をテレビに戻した 吹雪(どうして提督は…) 提督は瞬きをせずに、勝ちが決まった戦いをずっと見続けていた 吹雪「どうして提督はそんなに冷たい目で戦闘を御覧になってるんですか?」 吹雪の質問すると、何かを思案するかのように足柄は目を瞑り、提督は一瞬目線だけを吹雪に向けすぐにテレビを見て答えた 提督「俺、虫って嫌いなんだ」 吹雪(???) 吹雪の混乱をよそに、画面は戦闘を映したものから先程の画面に戻り、足柄も自分の席に戻り書類仕事を始めた 提督「吹雪よ、こいつをあげよう。叢雲辺りが暇をしていると思うから二人で行ってくるといい」 そう言って提督は吹雪に間宮のサービス券を渡した 吹雪「あ、ありがとうございます……」 混乱したまま吹雪は執務室を後にするのだった
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