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提督「帰るぞ、足柄」
足柄「え?は、はい!!」
提督は男達の間を抜け足柄の手を取り、そのまま歩き出す
?3「おいテメェ待ちやがれ!!」
先ほどの青年が怒声を上げ提督達を呼び止める
それに提督は歩みを止めゆっくりと振り替える
提督「まだ何か用があるか?」
その目はとても冷たく、見るものは息をのみ、見られたものは生きた心地がしないような目だった
普段糸目だしねこの提督
?3「あ、いえ…何でもないです」
男達の元を後にして暫く歩いた頃、提督は立ち止まりスゴい勢いで足柄の方へ振り返った
提督「足柄!!大丈夫だったか!?あいつらに何かされたりしてないか?怪我とかもしてないか?痛むとことか苦しいとことかないか?何帯が苦しいだと!?何故もっと早く言わない!!待ってろ今緩めてやr」
足柄「やかましい!!」ゴスッ!!
提督「ぐふっ!!」
足柄の浴衣に巻かれた帯の結び目に手を伸ばした提督の腹にそれは見事なボディブロウが決まり提督はその場でうずくまってしまった
足柄「別になにもされてないわよ、それに帯が苦しいなんて一言も言ってないし一発殴ったくらいでうずくまるほどのダメージを受ける貴方でもないでしょ?」
提督「バレたか、しかし何事もなくてよかった」
足柄「えぇ、でも何も反撃出来なかったのは癪ね」
提督「報復か?なら明日の朝刊を読むといい、面白い記事が乗っているぞ」
足柄「え?それってどういう……」
提督「お前はいい仲間を持っているということだ」
足柄「答えになってない!!」
この人と下らない会話をしているこの瞬間が、私は一番好き!!
そう心の中で呟く足柄の顔には先程までの不機嫌な表情は微塵もなかった
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