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「何はともあれ、リョウもこれで一安心だろ。」
「ああ。」
「あと、間宮。お前もな。」
「俺?」
まさかそこで自分の名前が続くとは思わなかった。
「おまえ、この件に関わる時いっつも眉間にシワ寄ってたし。あの日、会議室で男と話す前の顔なんて恐ろしくて見てられなかったよ。俺でさえちょっとビビったわ。」
たしかにあの時の俺は怒りに支配されてた。何ならちょっとした殺意くらいは持ち合わせてたかもしれない。
「俺としては、一番怖いのは佐川課長だよ。部署から急に1人抜けたのにダメージ0だぜ?裏でどんだけ根回ししてたんだか。しかも、事情も悟られないようにだぞ。あの若さと役職じゃ普通はできねーよ。」
「うわ、たしかに!こわっ!あの人こわっ!」
そうは言っても、今回ばかりはリョウの上司があの人で本当に助かった。
リョウのことやけに可愛がってるのは気に入らねぇけど。
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